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【飯田線ウォッチャー騒動記】

「飯田線ウォッチャー騒動」。この事件が起こったのは3月8日。新城から豊橋へ戻
る飯田線車内での出来事です。事件の主人公はもちろん私、自称 “飯田線ウォッチャ
ー”鶏自慢親父。飯田線を利用して新城市内の農場へ通い出してからというもの、目
に余る電車内のマナーや駅構内及び周囲の荒れ様に閉口し、ブログという場でのレポ
ートを始めたのはひと月ほど前のことです。


〈1.いつもの帰り道〉

事件当日。この日、鶏自慢親父は午後六時三九分に東新町駅から電車へと乗り込み
ました。車内ではいつものように、茶臼山辺りから乗車したと思われる部活帰りの女
子高生が、四人掛席に荷物を置いて二人で独占しています。車内はさほど混み合って
いませんでしたので、特別に問題視したわけではありません。が、二人揃って大きな
口を目一杯開けておにぎりをぱくついていた姿が面白くてデジカメのシャッターを押
しました。と、それに気がついたのでしょう、女子高生は席を移っていきました。そ
の後、私は別の席に陣取る「お化粧合戦」に余念がない姫をウォッチしてカメラをし
まい、安らかにうつらうつらし始めました。そうするうちに電車が豊川駅に着き、程
なくのこと、膝を軽く叩かれて目を開けると車掌君が立っています。
車掌「お客さん、先ほど女子高生の写真を撮りました?」
親父「特に女子高生を撮ったわけじゃないが、車内の風景を撮りましたよ」
車掌「女子高生の方が困ると言っています。この駅で降りて話し合ってくれませんか」
写真を撮られたり、ましてやそれをどこかに発表されたりしたくない。それはあっ
て当然のことですし、そして拒否を申し出て適切な対処を求めればすむことです。
親父「一体なにゆえに、目的地でもない豊川で私が下りなければならないんですか」
私が車掌君にこう質問した瞬間から、事態はややこしい方向へ向かっていきました。


〈2.車掌との問答。二人がかりの問答無用〉

車掌「女子高生は警察へ被害届を出しに行くと言ってるんです。降りて話し合ってく
ださい」
親父「警察に届けるのであれば、後は警察の対処に任せればいいのでは?どうして下
車を強要されなければならないんですか。断じて下りません」
車掌「あなたの住所と名前を教えてください」
親父「なぜ?」
車掌「では、切符か定期券をお見せください」
親父「どうしてですか?」
車掌「検札です」
親父「だとしたら、なぜ私だけにそれを求めるんです?」
車掌「すみませんでした」
こんなやり取りをしながら、車掌君は私が手にしていた定期券を勝手に見て、これ
もまた勝手に豊橋駅で下りるものだと判断したようです。事務所が豊橋にあるため、
「東新町豊橋間」の定期を購入してる私ですが、自宅は豊橋よりも三駅前の小坂井に
あります。小坂井は無人の駅で、切符を受け取り、定期を確認するのは車掌の役目に
なっています。ところが、電車が小坂井に着いたので下車して定期を見せると、「豊橋
まで乗っていってください」と車掌が私を押しとどめ、車内に戻るよう強制しようと
しました。運転士まで駆けつけてきて、「原因はあなたにあるんだ。電車が遅れている
から車内に戻れ」などと言います。「逃がすなよ」と車掌に言い置いて車内に戻り、ど
こかに連絡を取った様子で再び戻ってきた運転手は、二人がかりで私の胸ぐらを捉え
て暴力的に車内に押し戻しました。この間、およそ十数分。まさに“拉致監禁”の状
態で車内に押し込まれた私を乗せ、電車は動き出しました。
親父「これは明らかな暴力行為ですぞ。必ず責任をもって対処しなさい」
と申し述べた私は、車内に佇んだまま「下地」「船町」の二駅を経て豊橋へと運ばれて
行ったのです。


〈3.警察沙汰〉

電車は豊橋駅のホームへ滑り込んでいきます。さて、どうしたものでしょう。車内
にとどろうかとも考えましたが、小坂井駅での「押し」問答、いや「押され」問答を
繰り返し、今度は折り返しの発車を遅らせてしまうのは良くないし、胃の全摘手術か
らほどない体を再度の暴力的な扱いで痛めるのも知恵がない、と判断した私はホーム
に下り立ちました。
ホームでは警察官数人と当務駅長らしい一団が「どいつだ」、「どこにいる」と車内
を覗き込んでいます。あえて私から声をかけると、警察官から交番への同行を求めら
れました。そこでまず、JR職員である車掌と運転士の私に対する暴力的な行為が行
き過ぎたものでなかったかを、JRとの間で解決させて欲しい旨を伝えると、
警官「今、女子高生からの被害届を手続き中だと聞いている。交番へ来てもらいたい」
とのこと。
親父「被害届けが受理されたのなら、それに基づいてことを進めればいいでしょう。
受理されたんですか」
警官「それは、まだ確かめてない」
親父「では拘引状も逮捕状もない任意の同行ですな。であれば、同行を拒否します。
話があるのならここのホームで伺うが。折角だからJR職員による暴力行為について
この場で被害の申告をするので、適正に処理してもらいたい。まずはJRと話し合わ
せてもらいたい。JR職員たる車掌、運転士のとった態度は適切であったか、そして
車内での犯罪行為を現認しての拘禁又は拘束であったのかを尋ねたい」
警官「写真を撮ったのは事実で、女子高生が被害届けを出すと言ってるから・・」


〈4.親父、主張する〉

親父「写真を撮られたくない、みだりに公表されたくないというのは『肖像権』を『侵
害から』守りたいということだろうから、そういう申し出はあって不思議ではない。
だからといって私が暴力的に強制されて、目的地ではない豊橋駅での下車を強制され
るいわれはないし、職員の暴力行為を正当化できるものでもあるまい。被害届けが出
ているのなら、後は警察官の捜査に任せれば良いのではないですか」
当務駅長「あなたが原因を作り、そのお陰で電車が遅れたからだ」
親父「それは現行犯逮捕に値する、犯罪ですか」
当務駅長「あんたが肖像権を侵害したと、自分で言ってるじゃないか」
親父「仮に、かの女子高生が肖像権を犯されていると考えて、それを守りたいという
のであれば、あくまでも民事上のことで刑法犯ではない。それを現行犯逮捕したとい
うんですか。これは人権侵害ではないのか」
当務駅長に尋ねていると、横から怪しげな関西弁の警察官が口を挟んできました。そ
の態度といい口調といい、あまりにお行儀が悪いので呆れてしまいます。


〈5.やくざまがい〉

警官「おっさんが写真見せたらええやないか。おう、見せたれや。そうしたらいっぺ
んに解決するやないか。年寄りの癖して変な格好で、なにごちゃごちゃ言うてんじゃ」
お見苦しい文章で申し訳ないが、まさにこの通りのセリフで威嚇してくるのですから
致し方ありません。
警官「おう、そうせいや。おっさん、おう」
親父「君はそれでも警察官か?やくざと間違われるよ」
他の警官も口を挟んできます。曰く、
「あんた幾つだ」、「70の爺さんが15の高校生の写真撮ったら気持ち悪いで。誰で
もそう思うで」、「あんた以外はそう思うで」。
ここに至っては私もおとなしく聞いてはいられません。
親父「君らがそういう態度を取るなら一切協力できない。逮捕拘禁するならしてみた
まえ。JRとして、その正当性があるかどうかは別として、事実関係を文書にしてく
れたまえ」
車掌「後ほどお届けするので住所とお名前を・・・」
親父「顛末を文書にして届けたいので、そのために住所と名前を教えてもらいたい旨、
君の名前を添えて書きたまえ。そうしたら名刺をあげよう」
車掌「それはできません。明日にでも窓口なり駅長のところへ取りに来てください」
車掌と話をつけているうちに、いつのまにか警官と当務駅長は姿を消していました。
尻尾を巻いて退散というわけでもあるまいに、まったくお粗末で無責任な連中です。


〈6.宙ぶらりんな顛末〉

事件の翌日、私は車掌の言葉通り豊橋駅へ顛末書を受け取りに出かけました。とこ
ろが、当務駅長・成瀬某氏は「顛末書は出さんよ」と言うのです。
当務駅長「原因はあんたが作ったんだから、・・」
親父「昨日、車掌は豊橋駅まで取りに来てくれと言いました。斯くなる上は、JRの
職員が客に暴力をふるい、目的地で降りることを拒んで意味なく豊橋駅まで列車を使
って監禁拉致したことについて抗議を申し入れたい」
当務駅長「暴力は振るってない。抗議は受け付けない」
親父「君では話にならないので、JRのどのセクションに出せばいいか教えてくれ」
きっと私が訪ねたので呼んだのでしょう、このやりとりの間、昨日来ていた警察官
の一人が終始立ち会っていたので、何か用かと聞くと「昨日の今日で何かあるといけ
ないから来た」と言います。職名と姓名を訪ねれば「あんたが名乗らんから教えない」。
親父「君は公務で来てるんだろう。俺は一介の市民だ。公僕として問われれば名乗る
のは当たり前じゃないのか」
まったく話が通じません。そう言えば、この警官も当務駅長も昨日は話の途中で消え
てしまったのです。
親父「昨日、あのようにして豊橋まで連行し、大勢で取り囲んで問い詰めながら、突
如何の説明も挨拶もなく消えてしまって失礼じゃないか」
当務駅長「警察が撤収してくれといったからだ」
親父「JR職員が警察官の指揮命令下にあるというのか。JRとしての乗客に対する
主体的責任はどうなるんだ」
当務駅長「窓口にそういってくれ」
再び話は途中で打ちきられました。当務駅長が教えてくれた窓口は「JR東海お客様
窓口」。最後にやっと「お客様」として扱ったつもり、なのでしょうか?





『 その後 電話(1) 06.04.12』
  昨日(12日)JR東海お客様窓口に電話しました。
 さして期待していませんでしたが、留守中に自宅に電話が2度ほどあったといいます。 

 電話で済ます了見と察して しばらく模様眺めをしました。
 特に文書が来る風はありませんでしたので電話したのです。
 「文書を見ました。HPも見ました。JR職員に暴力はなかった。車内秩序維持から乗務員の行為は妥当であったというのがJRの見解です。文書による回答はいたさないのがJRの方針です。」
 という通り一遍の回答を繰り返すのみで埒が明きません。
 JRが認めたものが事実だとは 傲慢、不誠意そのものと感ずるのは私だけでしょうか?
 お客の間で派生したトラブルに対して「話し合いを薦める」ことはあってもそれを強制する、あるいは身柄を拘束して警察に引き渡す行為が許されるには極めて限定された条件が守られる必要がある。
 さもなけれが警察権をもたないJR職員による越権行為が乗客の人権を脅かす恐れがあります。西部劇のシェリフ(保安官)でもありますまいに・・。
 JRの厳重な反省を促したいと思います。























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